知育玩具・教育

【テレビは一切見せちゃダメ?】シュタイナー教育の特徴や注意点・おすすめの本などを紹介

投稿日:2020-01-15 更新日:




こんな方におすすめ

  • シュタイナー教育がどんな教育法方法なのか知りたい!
  • シュタイナー教育を提唱した人が誰か知りたい!
  • シュタイナー教育の特徴が知りたい!
  • シュタイナー教育の注意点が知りたい!
  • シュタイナー教育のことがわかりやすくまとめてあるおすすめの本が知りたい!

 

あなたはシュタイナー教育についてどれくらいご存知ですか?

世界的に有名な教育方法のうちの一つなので、どこかで聞いたことがあるパパママも多いかと思います。

日本でシュタイナー教育といえば「俳優の斎藤工さんが小学校までに受けていた」ということでとても有名になりましたよね。

 

シュタイナー教育はお子さんがいらっしゃるパパママなら是非知っておきたい教育方法です。

ということで、この記事では教育雑誌に取り上げられたり、「テレビ禁止の教育方法」として話題を読んでいるシュタイナー教育について詳しくお話ししていきたいと思います。

お子さんの教育方法について模索されているパパママは是非参考にしてみてください。

 

シュタイナー教育とはどんな教育方法?誰が作った?

まずは、シュタイナー教育を提唱した人が誰なのかを踏まえ、どういった教育方法なのかをお話ししていきたいと思います。

シュタイナー教育は1人の哲学者によってつくられました。

その哲学者の名前は「ルドルフ・シュタイナー」

 

ルドルフ・シュタイナーは現在のクロアチア(旧オーストリア)生まれの博士で、生前の1861年〜1925年の間、シュタイナー教育について提唱をしてきました。

もともとルドルフ・シュタイナーの思想は「社会」「経済」「医学」「農業」といった幅広い分野に影響を与えていましたが、その中でも「教育」の分野にはとても大きな影響を与えていたとされています。

 

【シュタイナー教育はドイツ発】
現在では世界60カ国以上に広がっている

シュタイナー教育は1919年、ドイツの学校で最初に取り入れられました。

1919年といえば第一次世界大戦直後で、教育についての考え方が盛んに出回っていた時代でもあります。

そんな時代に注目されるようになったシュタイナー教育は、その後に世界中で注目されるようになります。

そして現在では世界約60ヵ国以上の国々に1,000校以上の学校、1,500園以上の幼稚園ができました。

ちなみに日本では確認されているだけでも7校以上(全日制学校)、園は50園以上のシュタイナー教育を受けることができる教育機関があります。

 

シュタイナー教育の7つの特徴

ここでは、シュタイナー教育を代表する7つ特徴についてご紹介してきます。

シュタイナー教育の7つの特徴は以下の通りです。

 

【シュタイナー教育の7つの特徴】

  1. 「身体」「心」「頭」のバランスを重視する
  2. それぞれが育つ時期を7年ごとに分ける
  3. 幼稚園から学校までカバーされている教育方法
  4. テレビ・勉強ではなく、手足をたくさん動かす経験を盛り込んでいる
  5. 子どもが安心してゆっくり成長できる環境を用意する
  6. 年齢によって必要とされる内容は変わる
  7. 「自由な生き方ができる人」の育成を目指している

シュタイナー教育の特徴について詳しく見ていきましょう。

 

【シュタイナー教育の特徴1】
「身体」「心」「頭」のバランスを重視する

シュタイナー教育の大きな特徴の一つ目は「身体」「心」「頭」のバランスを重視するというところ。

大人になった時に、身体だけが成長していても、心だけが成長していても、頭だけが成長していてもダメだということですね。

「身体」「心」「頭」がバランス良く調和していくことで人間らしくなっていくとしています。

 

【シュタイナー教育の特徴2】
それぞれが育つ時期を7年ごとに分ける

「身体」「心」「頭」のバランスを重視するシュタイナー教育では、人間の成長を7年ごとに分けて考えています。

 

【シュタイナー教育の“育てる時期”】

  • 0歳~7歳:「身体」
  • 7歳~14歳:「心」
  • 14歳~21歳:「頭」

そしてシュタイナー教育では、この「身体」「心」「頭」という順番を守ることが大切だと考えています。

 

「知能を発達させるのは早ければ早いほど良い」という考えが一般的ですが、シュタイナー教育の場合は「頭・思考力を育てるのは14歳以降がベストで、7歳〜14歳の間には心を育て、その前には身体をたくさん動かすことが大切ですよ」という考えになります。

 

【シュタイナー教育の特徴3】
幼稚園から学校までカバーされている教育方法

シュタイナー教育は7年毎に育てる項目を分けているため、幼稚園や保育園の時期である「幼児教育」と6歳〜18歳までの「学校教育」もカバー。

冒頭でもお話ししましたが、日本でもシュタイナー教育を行う学校が約7校あります。

なので一貫教育でシュタイナーの提唱する考えを通して学ぶことが可能ということです。

 

【シュタイナー教育の特徴4】
テレビ・勉強ではなく、手足をたくさん動かす経験を盛り込んでいる

シュタイナー教育はテレビを見せない教育方法と思われているパパママもいますが、そういうことではありません。

ルドルフ・シュタイナーは、幼児期には「健康な身体を作ることが一番大切なこと」としています。

手足をたくさん動かし、骨や筋肉などの発達、消化器官や呼吸器官の成長などを促すためです。

 

そして身体を思い通りに動かすという経験を繰り返し、意思や想像力の発達を促すことにもつながります。

なのでテレビやゲームは身体を動かす機会を少なくさせてしまうということで、内容に関係なしに推奨していないということですね。

液晶画面をずーっと見ているという行為からもわかる通り、頭がずーっと働いている状態が良くないということも理由の一つになります。

 

ちなみに音楽や歌は生音にこだわります。

テレビたCDを通さず、大人が目の前で演奏したり歌ってあげたりするということですね。

また、文字や数字も7歳になるまでは教え込むことはないです。

 

【シュタイナー教育の特徴5】
子どもが安心してゆっくり成長できる環境を用意する

子供はどんどんといろいろな物事を吸収する力を持っています。

なので早くからいろいろなことをどんどん教え、どんどん刺激を与えることが発達を早めていくという考え方が多いです。

 

しかしシュタイナー教育は「子供は吸収力が高いからこと刺激を与えすぎない方が良いですよ」という考え方をしています。

余裕や安心感を与えるためですね。

シュタイナー教育を取り入れている学校のカーテンはピンク色をしていることが多く、おもちゃが木製であることが多いのもこれが理由です。

 

【シュタイナー教育の特徴6】
年齢によって必要とされる内容は変わる

シュタイナー教育では、子供が7歳以上になると教える内容が変わります。

「シュタイナー教育の“育てる時期”」でお話ししたように、「心」の教育が始まるからです。

なので小学校・中学校のカリキュラムでは心」の教育になるような様々な分野を通して経験・体験をしていきます。

 

また、「頭」を育てる14歳以降である高等部では数学や論文の勉強、パソコンやタブレットでインターネットを利用するようにもなります。

なのでテレビは一切禁止されているわけではないのです。

「シュタイナー教育は現代から離して教育させる」と思われてしまうこともあるようですが、「子供が健全に成長していくために、適切なタイミングで適切な教育の仕方をしましょう」という考え方だということですね。

 

【シュタイナー教育の特徴7】
「自由な生き方ができる人」の育成を目指している

シュタイナー教育が目指すのは「自由な生き方ができる人に成長すること」です。

これは単に「勝手気ままに」という意味ではなく、「自らの意思によって行動できる人」という意味です。

 

シュタイナー学校の卒業生は?

あまり知られていませんが、シュタイナー教育を受けたことがある有名人は多いです。

例えば、以下のような方々がシュタイナー教育を受けていました。

 

【シュタイナー教育を受けていた有名人】

  • 斎藤工(俳優)
  • 村上虹郎(俳優)
  • ミヒャエル・エンデ(ドイツの児童文学作家)
  • サンドラ・ブロック(ハリウッド女優)
  • ジェニファー・アニストン(ハリウッド女優)
  • フェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ(ポルシェのカーデザイナー)

 

日本では斎藤工さんや村上虹郎さんもシュタイナー教育を受けており、特に斎藤工さんはシュタイナー教育に関する取材で語っていること度々あります。

 

シュタイナー教育の注意点にはどんなことがある?

最近では教育雑誌などにも取り上げられ、知る人も多くなったシュタイナー教育ですが、注意点として知っておきたいこともあります。

 

ルールにとらわれ過ぎないようにしよう

「身体」「心」「頭」をバランスよく育てると言っても、シュタイナー教育を今の時代に実践するのはなかなか大変なことですよね。

テレビもそうですが、時にはアニメキャラクターなどを避けるようにする場合もありますし、体を酷使しがちな運動やスポーツであるサッカーや野球などは中学生・高校生になるまではおすすめされません。

また、ルドルフ・シュタイナー博士が有機農業についても提唱していることから、食べ物にこだわるパパママもいます。

これらのようなルールはシュタイナー教育を行う上で必要なことなのかもしれませんが、あまりにもルールを意識しすぎてしまうと子供のことが見えなくなってしまうことも。

周囲がシュタイナー教育についてあまりよく知らない場合に孤立してしまうことにも繋がってしまいます。

ということで、シュタイナー教育では現代社会とのバランスを見て、適度に取り入れていくことが大切です。

 

シュタイナー教育の全部を理解しようとしなくてOK

シュタイナー教育は、提唱者であるルドルフ・シュタイナー博士の思想がおおもとになっています。

ルドルフ・シュタイナー博士の思想について調べてみるパパママもいますが、述べていることが難しく感じられて挫折してしまうパパママも多いんですよね...。

およそ100年前に提唱された思想がベースにあるので神秘的に感じられる部分もありますから、理解に悩むのも無理はありません。

「シュタイナー教育は簡単にいうとこういうものだ」と、ざっくりとした捉え方でも問題はないですし、もし難しいと感じられたパパママはわかりやすく解説している本を読んでみたり、セミナーに参加してみるのもおすすめです。

 

「シュタイナー教育=偏差値が高くなる」というわけではない

シュタイナー教育は、幼児期はゆったり育てていますが、高等部ではかなり高度な教育方針になっていきます。

なので多くのパパママが「シュタイナー教育を受けさせれば偏差値が高くなる」と捉えがちですが、そういうわけではありません。

 

シュタイナー教育の目的はあくまで「自由な生き方ができる人」を育てること。

そして、シュタイナー学校の勉強の仕方は一般的な学校の勉強の仕方とはかなり異なるため、シュタイナー教育を受けたことで偏差値が高くなるわけではないようです。

しかし、シュタイナー教育を受けたことがある人は面接やプレゼンテーションに強い傾向があり、進学目的がはっきりしていることが多いため、AO入試などに受かることは多いとされています。

 

家庭でできるシュタイナー教育はある?

「シュタイナー教育に興味はあるけど、幼稚園・保育園や学校には通うことができない...」というパパママもいます。

特に幼児期において、ご家庭でシュタイナー教育のノウハウを取り入れることは可能なので、ここでは家庭でできるシュタイナー教育についてお話ししていきます。

 

シンプルに「自然」や「素材」をおもちゃにしよう

シュタイナー教育の幼児教育では、人工的に作られたおもちゃは使用しない傾向にあります。

自然や素材がおもちゃになります。

綺麗な木切れ・小石・木の実・紐・布などですね。

大人からすればおもちゃに見えないようなものでも子供からしてみたら想像力をはたらかせておもちゃにすることができます。

自分たちで想像力を使って遊ぶことで独創性や発想力が養われるようになるため、シンプルに「自然」や「素材」をおもちゃにすることはとても大切です。

 

生活リズムを整えよう

シュタイナー教育でとても大切にされていることの1つが「生活リズム」です。

まずは早寝早起き。

早寝早起きをする生活習慣は健康な身体作りに密接に関係しています。

 

そして、ここまでに「シュタイナー教育では安心感のある環境を用意することが大切」とお話ししました。

規則正しい、同じ生活リズムの繰り返しが子供に「今日も同じだ」という安心感を感じさせる効果があります。

実際に、シュタイナー教育を取り入れている幼稚園では毎日ほぼ同じ時間に同じことをするようにスケジューリングされていたり、同じ曜日に同じことをしたり、同じ季節に同じイベントを繰り返すということを大切にしたりもします。

ご自宅での生活リズムも規則正しく整った状態にしてみることをおすすめします。

 

言葉ではなく行動で教えよう

シュタイナー教育では幼児期の子供が一番吸収しやすい学びは「大人の真似をすること」としています。

7歳以下の子供は頭で記憶する能力が本格的には発達していないので言葉で何か教え込むことはあまり意味がないとされているからです。

大人の行動を観察して、観察したことから考え方や価値観を読み取って学んでいるという状態です。

例えばパパママが子供に「片づけなさい」と言うよりも、パパママが一緒に楽しく片づけることが有効ということですね。

ちなみに「野菜も食べなさい」と言うパパママよりも、パパママ自信が一緒に美味しそうに食べる方が野菜を食べる子供に育ちやすいとされています。

行動で教えるのはとても時間がかかる教育方法ですが、「子供の成長はゆっくりと」「そして自分のペースで」というのがシュタイナー教育の考え方。

パパママは子供に教えようとする姿勢ではなく、まずは自分からやってみようという姿勢が大切なのかもしれませんね。

 

シュタイナー教育のことがよくわかる人気の本4選

最後にシュタイナー教育のことがよくわかる人気の本を4冊ご紹介。

シュタイナー教育について異なった視点からも見てみたいというパパママにおすすめです。

 

マンガでやさしくわかるシュタイナー教育

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スイスにあるシュタイナー教育の学校に通っていた方が描いた漫画です。

芸術で感性を磨いて直観を育み、エポック授業で思考の速さよりも深さを追い求めるなど、子供が本当の自由を獲得するための教育実践について、詳しく解説しています。

 

 

 

子どもの教育 (シュタイナーコレクション)

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「子供は7歳までは全身を使って周りのものを模倣・吸収する」という考えについてや、「心から接していないと表面的な教育は意味がない」という考えについても深く、そしてわかりやすく触れていることで人気の書籍です。

シュタイナー教育という教育方法をフィルターを通さずに理解したいパパママにおすすめ。

 

 

 

世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書

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シュタイナー教育だけでなく、その他に世界的に有名な6つの教育方法についても学べる書籍です。

【この本で学べる教育法】

  • シュタイナー教育/ドイツ
  • モンテッソーリ教育/イタリア
  • レッジョ・エミリア教育/イタリア
  • ドルトンプラン教育/アメリカ
  • サドベリー教育/アメリカ
  • フレネ教育/フランス
  • イエナプラン教育/ドイツ

また、イタリアのモンテッソーリ教育について知りたいパパママは「【モンテッソーリ教育とは】教育方針の特徴や人気の本・おすすめのおもちゃも紹介」も参考にしてみてください。

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親と先生でつくる学校 <京田辺シュタイナー学校 12年間の学び>

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実在するシュタイナー学校をモチーフにして書かれた書籍です。

前半部分では主に教員が担っている教育についての解説、後半では学校に集う大人達の活動や子どもの環境づくりについて書かれています。

「親と教員がつくり続ける学校」というタイトルは実際にこの学校が合言葉にしていたものだそうですよ。

 

 




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