子育て

【こどもの日・端午の節句は何をする日?】過ごし方や準備する物などについて詳しく解説

投稿日:2020-04-15 更新日:




こんな方におすすめ

  • こどもの日・端午の節句はどんなことをすればいいのか知りたい!
  • こどもの日・端午の節句に準備する物が知りたい!

 

毎年5月5日は祝日「こどもの日」「端午の節句」ですね。

知っているのはその日が「こどもの日」「端午の節句」という事実だけで、実際に何をする日なのか詳しく知らないパパママは多いと思います。

 

そこでこの記事では、こどもの日・端午の節句は何をする日なのかについて詳しく解説していきたいと思います。

「こどもの日・端午の節句は何をすればいいの?」という疑問が浮かんでいるパパママは是非参考にしてみてくださいね。

 

こどもの日・端午の節句は何をする日?2つの行事の違い

まず知っておきたいのは、こどもの日と端午の節句は同じ行事ではないということ。

この事実、知っていましたか?

なので準備する物や行うことも違ってくるんですよ。

 

準備する物や行事内容を簡単にまとめると

  • こどもの日:特に何もしない
  • 端午の節句:準備する物や行事内容がいくつかある

という感じになります。

 

「あれ?こどもの日は何もしないの?」「五月人形や鯉のぼりは?」と思われるパパママも多いかと思いますが、兜や鯉のぼりの準備など、いくつかの準備をするのは「端午の節句」の話なんですね。

5月5日はこどもの日でもあり、端午の節句でもあるのですが、「こどもの日≠端午の節句」です。

 

 

こどもの日・端午の節句に準備する物や行事内容

ここでは、こどもの日・端午の節句に準備する物や行事内容についてご紹介していきます。

とは言っても、こどもの日として準備する物や行事は特にありませんので、端午の節句として準備する物や行事内容をご紹介していきますね。

 

五月人形(兜・鎧・弓など)を飾る

端午の節句には五月人形を飾る習慣があります。

代表的なのは兜・鎧・弓などの武具ですね。

なぜ端午の節句に五月人形を飾るか知っていますか?

 

端午の節句はもともと中国の季節行事「五節句」の一つでした。

五節句には以下のようなものがあります。

  1. 七草の節句
  2. 桃の節句
  3. 【端午の節句】
  4. 竹(笹)の節句
  5. 菊の節句

端午は旧暦5月の最初の午の日(うまのひ)という意味で、五節句の“節句”とは「季節の変わり目」という意味です。

中国では古来から「節句(季節の変わり目)には邪気が寄りやすい」とされてきました。

なので節句には魔除のための飾りと御供物をして厄払いをし、無病息災を願う風習があったんですね。

 

イメージしていただきたいのですが、現代では5月は初夏にあたりますが、旧暦の五月は今の6月にあたります。

ということは旧暦の5月中旬以降は梅雨の時期。

ジメジメしていて心がどんよりしてしまう時期だったため、あまり良い印象がなかったのです。

邪気が寄りやすいような感じがしますよね...。

 

そして、武士が台頭してくる鎌倉時代〜室町時代になると、武家では鎧や兜を出して、家の中に飾る習慣がありました。

これは梅雨対策の一環でもあり、武具へ風を通して虫干しと手入れをするためだったんですね。

「端午の節句=兜・鎧・弓などを飾る」となったのは、武家のこういう習慣が由来でもあります。

 

ちなみに鎧・兜・弓などを戦うための道具と捉える考え方もありますが、武将にとってこういった武具は身を守るための大事な道具としても捕らえられてきました。

なので五月人形の兜・鎧・弓などには「我が子を守ってくれるように」という願いも込められているのです。

 

そういう風習が由来して現在まで語り継がれ、「端午の節句には五月人形を飾りましょう」となりました。

 

鯉のぼりを飾る

端午の節句には五月人形を飾りますが、同じくらい忘れてはいけないのが「鯉のぼり」を飾ることです。

端午の節句に鯉のぼりを飾るようになったのにもちゃんとした由来があります。

これも中国から伝わった風習がきっかけです。

 

中国の故事の中で「流れの激しい『竜門の滝』を登り切った鯉が龍となり、天に登った」という言い伝えがあります。

一般的に「登竜門の伝説」と言われているこの伝説に由来して、中国では「鯉は縁起の良い生き物」として大切にされてきました。

そして鯉は清流でも生きることができますし、沼や池など比較的住みづらいとされている場所でも生きられるということで「生命力の強い魚」という存在でもありました。

まさに縁起の良い生き物ですね。

 

ちなみに現在、鯉にまつわる伝説は中国と日本に存在しています。

【中国】

黄河に一匹の鯉が迷い込みました。

その鯉は黄河に迷い込んだとたん黄金色に輝いて龍に変化し、天高く昇って行ったのだそうです。

このことから、鯉は登り龍の化身として縁起のいい生き物とされるようになったそうです。

【日本】

日本ではその昔中国の急流を鯉が昇りきり、その後龍の姿に変身して天高く昇っていったとされる伝説が広まりました。

その鯉は大変努力をして急流を昇った為、龍という強い生き物に変身したのだと言われました。

そのような縁起のいい話から鯉は縁起のいい生き物とされるようになったと言われています。

引用元:縁起物百科事典

 

そんな鯉をのぼりにするようになったのは江戸時代に入った頃のことで、武家にあった習慣がきっかけです。

武家では男の子が生まれると、その家の家紋が入った「のぼり」を立てる習慣がありました。

そして町人が力をつけてきた江戸中期頃、町人の間では「登竜門の伝説」にちなんで、「どんな環境でも耐えながらたくましく成長し、立派になって欲しい」という願いを込めて鯉のぼりを飾るようになったと言われています。

 

ちなみに江戸時代は町人が経済的に力を付けてきた時期と言われていて、「鯉のぼりを立てる」という行為は「武家に対する対抗心」という意味合いも含まれていたようです。

身分がはっきり分かれていた江戸時代ならではの習慣だったのですね。

 

現在、鯉の色は3色に(場合によってはそれ以外の色にも)分かれていることが多いです。

鯉のぼりの色が違う意味は以下のようになっています。

  • 黒色の鯉:大黒柱であるお父さん
  • 赤色の鯉:生命を生み出すお母さん
  • 青色の鯉:成長していく子供

 

しかし江戸時代の浮世絵には黒の真鯉しか描かれておらず、本来は黒の真鯉だけでした。

明治時代に緋鯉(ひごい)という色鮮やかな観賞用の鯉が加わり、昭和に入ると青や緑などの子鯉を加えるようになっていきました。

そして現在ではお子さんが増えるごとに「緑」「黄」「紫」「ピンク」などの色をした鯉を追加していくというご家庭も多くなってきています。

 

柏餅やちまきを食べる

端午の節句には、食材の準備もします。

柏餅やちまきがそうですね。

柏餅は「子孫繁栄」、ちまきは「無病息災」を願って食べる風習があります。

 

関東では柏餅、関西ではちまきが一般的

ちなみに地域によって柏餅を食べるのかちまきを食べるのかが異なり、関東では柏餅、関西ではちまきが一般的です。

柏餅は上新粉で作られたお餅の上に餡を乗せ、二つ折りで包んだお菓子のこと。

柏の葉で包むことから柏餅と名付けられました。

この柏餅、実は前身は「ちまき」という説があるんですよ。

ちまきはもともと平安時代に中国から伝えられた端午の節句と同じタイミングで伝わり、その後全国に広がっていきました。

ですが江戸時代以降、江戸を中心に端午の節句に「柏餅」が食べられるようになりました。

参勤交代で日本各地に伝わり始めますが、柏の葉が自生している地域でしか柏餅が食べられなかったので、1930年頃までは柏の葉が自生している関東圏が中心でした。

 

端午の節句では、関東圏で柏餅が食べられますが、関西ではちまきが食べられます。

ちまきはもともと中国から伝来したことは先ほどご説明したとおりです。

ここではちまきの由来についてもお話ししていきたいと思います。

 

中国の楚(そ)という国に「屈原(くつげん)」という詩人がいました。

この屈原は国王の側近として活躍していた人物です。

屈原は優秀で正義感にあふれており愛国心があったので国民から愛されていましたが、陰謀をきっかけに失脚していまいます。

失望した屈原は川に身を投げてしまいました。

この日が5月5日でした。

 

屈原が亡くなったことを国民は悲しみ、毎年5月5日になると屈原が身を投げた川に御供物を投げ入れるようになりました。

ある時、1人の村人の夢に屈原が現れます。

「私に供物が届く前に、悪い龍に供物を横取りされてしまう、何とかして欲しい」と言われ、そこから村人たちは楝樹(れんじゅ)の葉という悪い龍が苦手な葉でもち米を包んで、牛の角のような形に尖らせて横取りされないように工夫をしました。

それに加えて、邪気を払う5色の糸(赤・青・黄・白・黒)で縛って川に投げ入れたところ、悪い竜に横取りされることなく屈原に届いたとされました。

この言い伝えや風習が元となり、中国では5月5日にチマキを作って食べる習慣が生まれて、端午の節句と同時に日本に伝えられるようになりました。

 

ちなみにちまきを包んだ魔除けの効果のある5色の糸(赤・青・黄・白・黒)は、子供が無事に成長するための祈りを込め、鯉のぼりの吹き流しとして使われるようになったとも言われています。

 

柏餅を子どもの日に食べる理由

ではそもそもなぜ端午の節句に柏餅が食べられるようになったのでしょうか?

柏餅に使われている柏の葉は、新しい葉が出ないと古い葉が落ちないと言われています。

なので柏の葉は「家系が絶えることがない」「子孫繁栄の象徴」とされ、重宝されてきました。

柏餅が端午の節句の縁起物になったのはこういう言い伝えがきっかけなのです。

 

柏餅の葉っぱは食べられる?

柏餅の葉っぱは食べられません。

食用ではないのですが、桜餅の葉っぱは食べることができるため、同じように食べられると認識されることもあるようですね。

柏餅を柏の葉で包むのは、先ほどの縁起物ということもそうですが、以下のような科学的根拠もあります。

  • 香り付け(香りが豊か)
  • 抗菌効果(抗菌成分「オイゲノール」が含まれている)
  • お餅の乾燥防止・保湿効果(柏の葉で包むから)

柏餅には、昔の人たちの知恵が詰まっているのですね。

 

菖蒲湯(しょうぶゆ)に入る

菖蒲湯に入る習慣は邪気払いと健康促進が目的です。

「端午の節供」は別名「菖蒲の節供」と言われるくらい密接なものなんですよ。

菖蒲は香り豊かで風情があるだけではないんですね。

菖蒲はちまきと一緒に中国から伝えられたとされていて、今と同じように厄除や無病息災を祈るために使われてきたと言われています。

当時は菖蒲酒を飲んでいたとも言われています。

そして銭湯や温泉などで菖蒲湯が用意されたことで多くの人々にとって親しみのある存在になりました。

 

菖蒲湯は科学的にも効果効能が高いものとして知られていて、「アサロン(アザロン)」「オイゲノール」などのような精油成分が含まれています。

これらは腰痛や神経痛を和らげる効能があります。

その他には

  • 血行促進
  • 肩こり改善
  • 保湿効果
  • リラックス効果

などが期待できます。

赤ちゃんやお肌の弱い方でも大丈夫なのが嬉しいですね。

 

その他の行事食も取り入れてみよう

端午の節句の伝統的な行事食は「柏餅とちまき」だけです。

しかし、男の子の成長を祝うお祝い御膳として、出世魚を使った料理や筍料理、ちらし寿司などもおすすめです。

出世魚とは成長するにつれ名前が変わる魚のことで、同じように出世を願うための縁起物としてお祝いごとで使わることが多いです。

地域によって呼び方が異なりますが、例えば「ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ」「セイゴ→フッコ→スズキ」などが出世魚の一種です。

 

また、鯛は「めでたい」の語呂合わせで、お祝い時に縁起の良い魚としてよく使われますし、鰹は「勝つ男」の語呂合わせで、端午の節句に縁起物として使われることが多いです。

筍は端午の節句で特別使われる行事食ではありませんが、まっすぐに伸びる筍のようにすくすくと育って欲しいという願いを込めて使われています。

ちらし寿司も端午の節句に限らず、お祝い時にはよく登場する料理ですね。

彩り華やかで、使われる食材も長寿を願う海老や、先を見通せるようにとの願いを込めた蓮根などの縁起の良いものを使っているので、おもてなしとしても喜ばれます。

 

こどもの日・端午の節句は万全の準備で無病息災を祈ろう

今回は、こどもの日・端午の節句は何をする日なのか、過ごし方や準備する物などをふまえて解説をしていきました。

こどもの日・端午の節句は同じ行事だと思われがちですが、実は違う行事なんだということと、こどもの日として準備するものは何もなくて、端午の節句として準備するものがたくさんあるということでした。

男の子のパパママは是非参考にして、5月5日を迎えてみてくださいね。

 

こどもの日や端午の節句については、以下の記事も参考にしてみてください。

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